プラズマ医療と他の治療との違い

プラズマはもともと、美容医療の世界で注目され始めた技術です。美容医療にはこれまで高周波やレーザーなどの高い効果を発揮する技術が用いられ、現在でも支持されています。そこへ彗星のように登場したプラズマ医療。他の美容治療とどのような違いがあるのか紹介します。

プラズマ以外の治療機器の特徴

プラズマ医療は、従来からある治療機器とは全く異なる特徴を持っています。従来の機器は、トラブルの表面的な部分を治療する対処療法が主流でした。これに対してプラズマ医療は、トラブルの根本的な原因を治療できるのが特徴です。従来から使用されてきたプラズマ以外の美容系治療機器について、それぞれ具体的に見ていきましょう。

高周波治療機器

高周波治療機器は、治療したい部分の皮膚に高周波の電磁波を照射することによって温熱効果をもたらします。熱が発生するのは、プラスとマイナスの電気刺激により細胞組織が振動して摩擦熱が起こるため。温熱効果により、血液やリンパ液の流れが促進されて組織活性や排出作用につながります。真皮層にあるコラーゲンなどの美容成分も増加し、しわやたるみ、乾燥などを改善するのに役立つ治療機器です。

 

高周波にも、ラジオ波、ハイパーナイフ、インディバなど多様な種類があります。用途は異なりますが、いずれも温熱作用によって効果を与える点では同じもの。即効性が期待できる高周波治療機器は安全性や効果の持続性も高く、多くの美容クリニックで用いられています。

遠赤外線治療機器

暖房機器や調理機器、岩盤浴、炭火焼きなどでも日常的に用いられている遠赤外線。育成光線という人体の健康のために欠かせない波長が活かされています。電磁波の一種ではありますが、安全で有効な電磁波です。

 

遠赤外線の効果は幅広く、共鳴作用によって血液やリンパの流れを改善する、老廃物を排出しやすくする、代謝活性を促進する、といったものが代表的です。代謝が良くなるとターンオーバーも正常に整い、健康的な肌を保つのに役立ちます。体温も保ちやすく、自律神経が整ってくるのも効果の一つです。

 

遠赤外線には、体を芯から素早く温めて熱を逃しにくい特徴もあります。高温で死滅するといわれるがん細胞に対して、温熱治療として遠赤外線が用いられているのも事実です。遠赤外線による温熱治療としては、リウマチや血管疾患、糖尿病、高血圧、肥満なども挙げられます。

レーザー治療機器

太陽光が発する可視光線のうち、特定の単波長を人工的に取り出して増幅したレーザーが、シミやしわ、たるみ、脱毛などの治療に用いられています。レーザーの波長を変えることによって、治療対象を選択できることから、幅広い目的の治療が可能です。

 

シミ治療に適しているのは、レーザー光線がメラニン色素に吸収されて熱エネルギーに変換されるため。熱エネルギーによって破壊されたメラニンは、皮膚の奥ではマクロファージ細胞が処理し、皮膚の表面にあるメラニンはターンオーバー作用で押し出されます。しわやたるみ治療では、レーザー光線が神経芽細胞を刺激してコラーゲンの産生を促進するため、改善につながります。

エレクトロポレーション治療機器

エレクトロポレーションとはイオン導入のことで、ノーニードルセラピーの別名を持っています。細胞の構造や機能にダメージを与えることなく細胞内に有効成分を浸透させるのが特徴です。

 

従来のイオン導入や超音波導入では、分子量の大きい有効成分は細胞内に浸透させるのが困難でした。エレクトロポーションは、高電圧パルスの力で脂質二重層膜を不均一にします。すると一時的に微細管ができるため、大きな分子量の美容成分を細胞内にまで届けやすくなるのです。

ダウンタイムや痛みがない

プラズマ治療機器には、ダウンタイムが少なく痛みがないという特徴があります。従来の美容治療機器には、施術中や施術後に痛みを感じたり、効果が出るまでの過程に炎症や腫れなどが生じたりするタイプが少なくありませんでした。

 

プラズマ治療機器の場合、施術中に痛みを感じるどころか、心地よくほんのり温感効果を感じるほど苦痛とは無縁です。ダウンタイムも少なく、治療を受けてしばらくメイクもできないといったこともありません。「美容治療は痛みがあるもの」「治療後は長期間のダウンタイムがあるもの」と心配している方には、最適な治療法です。

肌トラブルへのオールマイティな対応

従来の美容治療機器は、肌トラブルに対して個別に機器を使い分ける必要がありました。その点、プラズマ治療機器はオールマイティな働きをしてくれるのが便利です。しわやたるみ、シミ、ニキビ、ハリアップ、エイジングケア全般など。幅広いトラブルに対応できると重宝されていた従来の治療機器以上に用途が広がります。

1回の施術で得られる即効性

プラズマ治療は、1回の施術でも効果を実感できるほどの即効性があります。他の美容治療機器にも素早く効果を感じられるタイプが出てきていますが、目標とする成果までには何回かの施術を必要とするのが一般的です。

 

プラズマ治療が即効性を発揮するのは、物質の第4の状態といわれるエネルギーを瞬時に皮膚に伝えるため。このエネルギーは、気体を活性化させることで原子から電子を放出しイオン化された状態です。皮膚に伝えられると、内部が活性化されて再生が促されます。

肌本来の正常な状態を取り戻す

プラズマ治療は、肌を本来の正常な状態に戻すことが可能です。肌トラブルや肌老化を感じている人のほとんどが、部分的にトラブルや老化を改善するだけでなく素肌を若々しい状態にしたいと願っているでしょう。そんな願いを叶えてくれるのが、プラズマ治療の効果です。

 

プラズマ治療を施すと、空洞状態が見られる皮膚組織が密集して細胞再生効果を確認できます。プラズマエネルギーを照射すると、美容成分が驚異的に吸収されるのも肌に良い影響を与えます。組み合わせることができる美容成分も幅広く、目的に合わせた施術を効率よく進められるのです。

 

肌老化を根本から改善できる再生治療は、見違えるような肌へと生まれ変わらせてくれます。細胞自体が再生することから、新たなトラブルを寄せ付けにくい肌を手に入れられるでしょう。

殺菌作用がある

プラズマ治療機器は、古くから滅菌の用途にも用いられてきました。この作用により、プラズマ治療機器はアクネ菌が原因のニキビを治療するにも役立ちます。炎症が重い重症のニキビにも効果があり、ニキビ痕に長年悩んできた肌にも用いることができます。

 

ニキビの治療は、皮膚にダメージのある治療機器やダウンタイムのある治療をおこなうとかえって状況が悪化してしまう恐れがあります。プラズマ治療機器であれば皮膚へのダメージもダウンタイムもなく、1回目の施術から効果を感じられるのがメリット。肌の状態によって必要になる治療回数は違ってきますが、素早く治療効果を感じられると精神的にも楽なものです。

 

既にあるニキビやニキビ痕の治療に留まらず、新たなニキビの発生を防ぐこともできるのがプラズマ治療の頼りになるところです。細胞そのものが健康的になり、ニキビのできにくい肌へと生まれ変わります。

操作が誰でも簡単に可能

プラズマ治療機器は、操作が誰にでも簡単におこなえます。動作の安定性も高いことから、治療の担当者によって効果に差が出るような心配がありません。研修に時間をとられるようなこともなく、導入後すぐにでも治療に使用できるのもメリットです。

関連記事:プラズマ医療機器(美顔器)と美容機器の違い

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
5分でわかるプラズマ美容医療